人間関係

完璧主義をやめる方法!欠点を見るな!

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「 80パーセント主義」でいくと気持ちよい人生が送れる

何にでも完壁を望むことは悪いことではない。

それは理想である。

しかし、そもそも人聞がすべてに完壁を期すことができるのかというと、非常に難しいのではないだろうか。

むしろ完壁を望みすぎると自縛状態になり、自分の本当の実力が発揮できない場合が多い。

真の実力はリラ ックスした心があって、はじめて発揮できるものだと私は思っている。

それに、元々どんな人間も、何らかの欠点を持っている。

 

つまり人間という存在は完璧ではありえないのである。

その不完全な人聞がなすことは、結局、不完全なものになるしかない。

といって、何もかもうっちゃらかしにしていいということではない。

 

完壁を望まず、80点くらいを満点の基準にすれば、気楽に努力することができるのではないかという提言なのだ。

80点満点なら、それほど必死に努力しなくても、満点がとれそうだ。

その気楽さが大切なのである。

 

日本人には、意外に完壁主義を貫く人が多い。

ところが、欧米ではむしろ完壁主義を警戒する傾向がかなり強い 。

たとえばウィンストン ・チャーチルは「完全を求めると、麻療を起こす」といっている。

なかなか含蓄のある言葉だ。

この 言葉は私が訳出したアメリカの心理学者ラシアノフの著書『「なりたい自分」 になれる本』の中に出てくる。

ラシアノフ自身が「完全主義の麻痩」と呼んでいるのだが、つまり、完壁を求めるあまり「完壁にやるのでなければ、自分はむしろやらない」という気持ちに陥ってしまう精神状態だ。

 

先にも述べたように、「やる気」ばかりが先行すると危険である。

それは「やる以上は完壁でなければ気がすまない」という気持ちになってしまうからだ。

こうなると、やれなかった場合に、大きな不安に襲われる。

 

その不安から、失敗に対する警戒心が強く働いて、かえって何ごともできなくなってしまうのである。

要するに「やる気が麻痩」してしまうのである。

ラシアノフの表現を借りれば、こういう人は「完壁模様の マントを着ている」ということになる。

 

性格や育った環境などから、いつしか「何ごとも完壁にやらなければならな い」という人生観を身につけてしまっているのだ。

しかし、それは決してその人の「皮膚」ではない。

生まれたあとに着込んだマントのようなものだ。

 

だから、その「完璧模様のマントを脱ぎなさい」というのである。

これには、私もまったく同感である。

「何ごと も、人間に完全はありえない」と潔く割り切って考えることが必要なのである。

 

それに、人間には個人差というものがある。

その人が無理なく努力できる範囲で課題を達成すればいい。

つまり、それぞれの「身の丈」に合った衣装をまとって、はじめて美しくなるというわけである。

 

 

人を判断する物差しはたくさんある

 

今、「80パー セント主義」ということを述べたが、実は、これは人間関係についても当てはまる。

つまり、相手に100パーセントの理解度や親密度を求めても、無理なことではないかということだ。

自分に完壁を求める人は、人にも完壁を求める傾向がある。

 

他人のだらしなきが目についてイライラしたり、叱りつけたりするといったタイプである。

これは、自分の尺度で人を測ろうとしていることになる。

あるいは、自分の尺度を人に押しつけることである。

 

すると、これは自己中心的な考え方ということになるわけだ。

人は、それぞれ自分の都合で生きている。

能力のあるものもないものも、共に手を携えて歩むのが社会というものである。

 

100点をとる人間ばかりを集めても、実際は、社会がう まく動いていかない 。

かつてイギリス人は、ブラジルなどにコ ーヒー栽培のための農園をつくった。

そこからイギリス本国にコ ーヒーを運ばせていた。

 

だからその当時、イギリス人はコ ーヒーを飲んでいたわけである。

ところが、そうして単一の作物だけを広く栽培している危険がやがてやってきた。

あるとき、病虫害によ って コーヒー園が壊滅的な打撃を受けたのである。

 

イギリス人は、 そのためコーヒーを飲めなくなってしまった。

そこで、負けん気の強いイギリス人が考えたのは、紅茶を飲むことであった 。

こうして、イギリス人は紅茶に固執することになったのである。

 

今でも、紅茶にミルクを入れるのがおいしいが、レモンで飲むのがおいしいかという論争が、延々と続けられているという。

百数十年にわたって、いろいろな人がいるということは、さまざまな社会的な変化や環境の変化があっても、人間社会が対応できるというかたちになっているわけである。

単一種類が隆盛を誇れるのは、それがたまたまそのときの環境に合っていたから生き残っているにすぎないのである。

 

ことに組織を動かすトップはそうしたことを考えておかなければならない。

有名な話に、あるトップ企業のケースがある。

その会社は伝統的に試験で一番から五番までの成績優秀者を採用してきた。

 

ところが、そうした採用の仕方をしているうちに、だんだん業績不振に陥ってしまった。

いったいどうすればいいのかと考えたとき、人事の雰囲気を入れ替えればいいと気づいた。

そこで、今度は試験で一番から五番までとった者を無視し、六 番から採用することにしたという。

 

すると、今まで会社にいなかったような大学卒の人材が、社員になることになった。

これが社内に刺激を与え、その会社は急激に業績を回復したのだそうである。

物差しは一つとは限らない。

 

極端にいえば0パ ーセントとしか評価できない人間にも、存在している意味がある。

それは、単に一つの能力でしか判定しないから0パ ーセントなのであって、ほかの面では100パーセントかもしれないのである。

心理学者の本明寛さんは、人に接するには「僧侶の心境が大切だ」といっている。

 

誰もが僧侶になれといっているのではなかろう。

「人間関係では代償を求めてはならない」 ということもだ。

ともあれ、1つの価値観で人を切り裂くのは、危険であるといえるだろう。

 

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